クルールの編集をしている高川です。11歳と6歳の息子の母でもあります。「月刊ママNEWS」では、ママが知りたい・知っておきたいことを、ママのアンケート結果も取り混ぜて、わかりやすく取り上げていきます。今回のテーマは「ダブルケア」。
前編はこちらです。
介護と育児と家事が一度に降りかかる!なぜ経験者ママは「ダブルケア」を選んだのか【月刊ママNEWS】前編
今後介護に「主に関わると思う」ママは42%
今のところはダブルケアに直面していないママも、今後自分や夫の両親の介護がやってこないとは限りません。もしそうなったら、あなたは「ダブルケア」になる?
「主に関わると思う」ママは42%、「一部は関わると思う」ママは43%。アンケート結果では、相当多くのママが「自分が介護に関わることになる」と考えていることがわかります。
そこまで予想がついているのなら、ママたちはダブルケアへの準備をしているのでしょうか?
いえいえ、現実にはそうはいかないよう。ママの声からは、なかなか具体的に対策までは考えられていない実情が見えてきました。
まだまだ先だと思う、特に何もしていない
- 漠然と不安があるけれど特に何もしていない。(栃木県・円香ママ)
- 介護する自信がない。考えるのを先延ばしにしてしまう。(栃木県・淑子ママ)
- 両親が元気なので考えたこともなかった。(茨城県・真弓ママ)
遠方なのでどうすればいいのか?
- 今はお互い遠く離れたところに住んでいるけど、一人で生活できなくなれば、一緒に住んで面倒をみなければならないし、家族が協力してくれるかわからないです。近くに介護施設があるかもわからないので不安です。(茨城県・裕美ママ)
- 私の両親も主人の両親も近くには住んでおらず、車で一時間以上かかるため、ダブルケアをすることになった場合子育てをしながら毎日往復二時間以上かけて介護もすることになるため不安です。(群馬県・良美ママ)
- 実家・義実家が遠方で、マイホーム購入済みなので実際にダブルケアになったときにどうすればいいのか分からない。(埼玉県・千佳ママ)
兄弟との兼ね合いや義理の両親との関係性も難しい
- 介護となれば、自分だけでなくほかの兄弟姉妹の意向も出てくる。それが義理となると、一層難しくなると思う。(茨城県・祥子ママ)
- 介護するにあたり、周りの人の協力がとても大切になってくると思うので、今から本人や家族に今後のことを話し合っておく必要があると思う。(群馬県・菜美ママ)
- 義両親の介護を拒否できるだろうか。拒否する方法を知りたい。(茨城県・翠ママ)
今はもう「介護は妻が担う」という時代ではないにせよ、実際に介護が始まれば「主にママが関わることになりそう」という子育て世代。ダブルケアは他人事ではありません。事前の心構えと情報収集、そしてダブルケアへの関心を忘れないようにしたいですね。
最後に、ダブルケアを経験したママから、未経験のママへのアドバイスを贈ります。
ダブルケア経験者から未経験のママへ
- ダブルケアを経験してのアドバイスは、自分を犠牲にしてまで頑張りすぎないこと。
- 祖母の介護をしていますが、自由がきかない自分に苛立ち、八つ当たりは日常茶飯事。やはり精神的にくることが多いです。そこで、いままでの「おばあちゃん」へのイメージをなくし、自分の子どもと同じく「私がいないとダメなんだ」と言う気持ちを持つようにしてから、大分精神的にも楽になりました。
- 育児と介護、なかなか両方に満足を得ることはできず、どうしても後悔が残ることもあります。真っただ中にいると何も見えないかもしれませんが、無理をするとあとあと自分の体調に出ます。今お伝えできることは、頼めることが人にあれば頼むこと、自分のからだを最優先に考えてほしいということ。少しは目線をそらして息抜きもしてください。ご本人の身体に気をつけてほしいです。
くれぐれもがんばりすぎないで、自分の体を大切に。それが、経験者ママからのメッセージです。
ダブルケアならぬ“トリプルケア”を経験した、介護者メンタルケア協会代表橋中今日子さんのアドバイスも、ぜひ読んでください。