スマホやタブレットなどデジタルツールがすっかり身近になった、子どもたちを取り巻く環境。一方で、近視を中心とした子どもの視力低下も進んでいます。
子どもの目の発達を見守って近視の発症や進行を予防し、啓発につなげるため、6月10日が『こどもの目の日』として今年制定されました。
これを記念して「キッズ向けオンラインイベント」を6月10日(土)に開催。
クルール編集室 高川と田中、ロート製薬株式会社のマルコ先生、そして、たくさんの子ども達と一緒に、いろんな面白い特徴をもつ動物の目について、クイズ形式で楽しくにぎやかに学びました。
6月10日 子どもの目の日制定について
なぜ6月10日を『こどもの目の日』にしたかというと、生まれたばかりの頃は、あまり見えなかった人間の赤ちゃんも、6歳頃までには、「視力1.0」くらいになります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、視力が0.02くらい。周りがぼんやりしか見えてないんですね。でも、だんだん成長とともに目が良くなってきて、6歳くらいになると、「視力1.0」です。これは、ちょうど教室の一番後ろの席から、黒板の字が読めるくらい。これくらい見えれば、普段の生活で問題ないと言うことなんですね。だから、「6歳で視力1.0」が大切なんです。
https://www.gankaikai.or.jp/school-health/detail/kodomonome_610.html
「どうぶつの目」クイズ
イベントで行った「どうぶつの目」クイズをご紹介。
当日参加できなかった方、参加した方もぜひ挑戦してみてください!
だい1もん!
(1)視力3.0くらい
(2)視力8.0くらい
(3)視力20.0くらい
正解は③でした!
トリはみんな、人間よりも目が良くて、よく見えます。
すごいスピードで飛んで、高いところから獲物を見つけたり、餌を探したりするのに、よく見える目が必要なんだね。
ちなみに、トリの目は、人間と違って、まばたきのとき、下のまぶたを上げて目を閉じるよ。
ダチョウは飛べないけど、やっぱりすごい目を持っているよ。
ここで、東武動物公園の飼育係さんからのメッセージです!
「ダチョウの目は大きくて、直径は約5cm、重さは約60g、テニスボールよりちょっと小さいくらいかな。これは脳みそよりも大きいんだよ。3km以上先のものも見えると言われています」おうちから3km先ってわかるかな?100メートル走の30個分だね、そんなに遠くまで見えるんだって。
だい2もん!
(2)縦長の楕円(長丸)
(3)星形
正解は①!
「よこながのだえん」でした。
東武動物公園の飼育係さんからのメッセージ!
「ヒツジやヤギなどは、人間と違い、黒目(瞳孔/どうこう)が横に長いのが特徴。視野も広い」
目の真ん中にある黒目は、光の入り口です。黒目の大きさを変えることで、目に入る光の量を増やしたり減らしたりしています。明るいところでは、細くなりますが、暗いところでは、ふくらんで、光をたくさん取り入れてよく見えるようにします。
ヒツジやヤギの横長の瞳孔は、明るい場所でまぶしくないように瞳孔を細めても、広い視野を保つことができるんです。(写真は東武動物公園のヒツジ「アヤメ」ちゃん)
ちなみに、②は、ネコの目です。明るいところでは、針のように細くなりますが、暗いところでは、丸く膨らむんですよ。
だい3もん!
(1)まばたきをしない
(2)垂れ目になっている
(3)まつげが長い
正解は③でした!
ラクダには、目の上にも下にもたくさんの毛が生えていて、細かい砂粒もよせつけません。さらに、砂漠の強い日差しからも、長いまつ毛は目を守ってくれるそうですよ。(写真は東武動物公園のフタコブラクダ「ジャン」くん)
だい4もん!
(1)色を見分ける
(2)動くものを見る
(3)暗いところで見る
正解は①でした!
ここで、東武動物公園の飼育係さんからのメッセージです!
イヌは人間のように色覚を鮮やかに認識できず、赤や緑が認識できないため、ぼんやりとしたカラーに見えています。またイヌは人間よりも視力が弱く、0.1~0.3程度とぼんやりとしか見えていません。しかし、嗅覚や聴覚が発達しているため、生活には支障がないと言われているそうです。
ちなみに、そもそもイヌも含めて、人間以外の哺乳類は、色を見分けるのが得意じゃないそうです。それというのも、恐竜が生きていたくらい昔の哺乳類は、夜に行動する「夜行性」だったので、色はそんなに見分けなくてもよかったんです。でも、その後、人間などのサルの仲間は、赤や黄色、オレンジの果物を見つけやすくするために、色を見分けるのが得意になった、と言われているそうです。今でも、ブラジルの熱帯雨林に住んでいるサルは、オレンジと緑色の違いに敏感だそうです。果物が熟したかどうかがわからないと、おいしく食べられないですからね。
だい5もん!
(1)顔の右側
(2)顔の真正面
(3)顔の左側
正解は②でした!
実は、「顔の真正面」が見づらいんですね。
写真は東武動物公園にいる「アメリカバイソン」。
とっても大きくて、体重は1,000kgにもなるんだって!この「アメリカバイソン」はウシの仲間です。
ここで、東武動物公園の飼育係さんからのメッセージです!
ウシだけでなく、ヒツジやシカ、シマウマもそうなんですが、瞳孔が横に長く、なおかつ顔の横に目がついているため、顔を動かさなくても真後ろまで見えます。視野が広いため、敵の動きもすぐに察知することができます。
ウシなどの草食動物は、肉食動物に狙われるので、目が頭の横についていて、ほとんど真後ろまで見えます。遠くのライオンを見かけたら、すぐパッと逃げるわけですね。でも、逆に真正面がみづらかったりするそうです。面白いですね。
だい6もん!
(1)右と左の目が別々に動く
(2)長く伸びる
(3)色が変わる
正解は①でした!
カメレオンは、この画像のように、右目と左目を別々に動かすことができます。
くるくるとよく動く目のおかげで、ふりむかないでも、全方向を見ることができます。自分の背中だって見えちゃうよ。しかも、左と右の目がばらばらに動くから、同時に空と地面を見たり、前と後ろを見たりできるんです。一体どんなふうに見えているんだろうね?
だい7もん!
(1)3千個くらい
(2)3万個くらい
(3)30万個くらい
正解は②でした!
トンボの目は3万個くらいの小さな目(個眼)でできているんだって。たくさんの目で見る世界はどんなふうに見ているんだろうね?ただし、複眼は視野がとても広いけど、そんなによく見えなくて、昆虫の視力は人間に比べてかなり低いようです。だからこそ、少しでも良く見えるように、個眼を多くしているんですね。3万個も個眼があるトンボは、目が頭の半分以上もあるんです!そうやって何とか周りを見ようとしているんですね。人間の目より、よく見えない昆虫の目ですが、動くものは人間よりもずっとよく見えます。家の中に入ってきたハエを捕まえようとしても、なかなか捕まえられませんよね。ハエにとっては、人間の動きがスローモーションみたいに見えているそうですよ。
だい8もん!
(1)目があって、ものの形が見える
(2)目はないけど、明るさは感じられる
(3)目がなくて、明るさも感じられない
正解は②でした!
ミミズに「目」はないのですが、身体中の表面に、光を感じる細胞「視細胞」を持っています。物の形はわからないけど、この視細胞で光を感じられるので、「明るい」と「暗い」だけがわかります。それで、ミミズは明るい方が好きだと思う?暗い方が好きだと思う?ミミズが好きなのは「暗い方」です。明るい地面の外に出てきたら、敵に食べられたり干からびたりしてしまうので、安全な土の中へ入りたいんです。視細胞で明るさを感じることで、暗い方へ移動することができるんですね。
やってみよう!
動画やゲームを見てるときは、ときどーき目を休めてあげることが必要です。
目が疲れたなと思ったときは、目のイベントでも紹介したストレッチ体操もおすすめです。みんなでやってみよう!保護者のみなさんもご一緒に!
ここからは保護者の皆さまへ
子どもの「疲れ目」対策に、「目薬」という方法もあります。子どもにとって、疲れ目を蓄積させないことも大切!
また、子どもの目、何かおかしいな?と感じたら、眼科医を受診することも大切です。
※クルール会員321名がインターネット上のアンケートに回答、実施期間は2022年11/17~11/23
Q.0~6歳(未就学)の子どもの、テレビ・スマホ・タブレットなどの1日の視聴時間は?
小さな子どもの瞳のために、やさしさにこだわった目薬を使ってあげたいものですよね。防腐剤無添加※、無香料・無着色・界面活性剤フリー・清涼化剤フリー・非刺激性。なみだに近いpHで、しみないさし心地です。8mL、希望小売価格660円(税込)。※ベンザルコニウム塩化物、パラベンを配合していません。
Q.小学生の子どもの、テレビ・スマホ・タブレットなどの1日の視聴時間は?
デジタル化の進む、小学生に。
小・中学生などの、勉強やデジタルなどによる疲れ目に。ピント調節機能改善成分「ビタミンB12」「ネオスチグミンメチル硫酸塩」をダブル配合し、効果的にピント調節筋に働きかけ、疲れ目を改善します。13mL、希望小売価格715円(税込)。
主催:ロート製薬株式会社
主管:株式会社クルール・プロジェ
協力:東武動物公園
参考文献
- 監修 増井光子『どうぶつの目』[どうぶつのからだ①]偕成社(2010)
- ギヨーム・デュプラ『仕掛絵本図鑑 動物の見ている世界』創元社(2014)
- 入倉隆『奇想天外な目と光のはなし』雷鳥社(2022)
- スティーヴ・パーカー『動物が見ている世界と進化』[大英自然史博物館シリーズ4]エクスナレッジ(2018)
- 堀内二彦『The eyes(増補改訂版)』創英社/三省堂書店(2016)
参考ウェブサイト