今までの仕事と家庭の関係を見直して、これからの「共働き」を考えよう。
本当に時短、選んでもいい?メリットとデメリットは?
そもそも短時間勤務(時短勤務)を取得する目的は、「保育園などの保育時間に合わせるため」と「子どもとの時間を過ごすため」の2ケースがありますよね。いずれの場合も子どもと触れ合う時間が増えるメリットがあります。子どもの小さいうちはあっという間ですから、子育てに向き合う時間をしっかりとれたという満足感につながります。
デメリットとしては、賃金が減る、業務量が少なくなって物足りなくなってしまう、周囲に気を遣うなどがあります。たとえば16時までの時短勤務だとしたら、「16時半に発生した、本日締切の仕事」に自分で対応できず、ほかの人に代わってもらう…といった事態が起こること。そのことに自分自身もモヤモヤしたり、周囲の人に不公平感を持たれたりするかもしれません。本来はその調整はマネジメント側の役目で、時短スタッフの責任ではないのですが、現実にはまだまだ整っていない場合も多くあります。
そんな場合は、「16時までなら、突発的なことが発生しても、私が対応できます!」と宣言しておけば、ギブアンドテイクとなって、周囲にも納得感を持たれやすくなります。また、日頃から「水曜日は夫がお迎えに行ってくれる」など、家庭の状況を話しておくことも理解につながります。
実際には、時短勤務の人は、時間管理がすごく上手です。時間に制限があって「お迎えの規定時間に遅れると時間外保育が発生する!」ので、自然と時間管理が上手になっていくわけなのですが。
さらに生産性も高く、ある企業では、時間当たりの売上を見ると、成績上位者は時短勤務中のスタッフばかりなのだそうです。現在は過渡期ですが、これからは時間当たりの生産性を評価する企業が増えていくはずですよ。
今後、親などの介護をしながら働く人は増えていくと予想されており、今のように労働時間をじゃぶじゃぶ使える時代はもうすぐ終わり。でも、今後介護がやってきたとしても、今子育てで時短勤務をしている人は、その経験を生かして、介護と仕事を両立させることができるでしょう。経験はけっして無駄にはなりません。時短勤務で身に付く時間管理や調整のスキルも、「メリット」と言えますね。
どうやってフルタイムに戻す?人生の主人公は、自分です!
私自身も育休からの復帰後、時短勤務(と一部在宅勤務)をしていたことがあります。生後5カ月での復帰だったので、私自身が子離れできなかったこともあり、午前中のみ在宅勤務をしたり、一部客先に出向くなど、出社しない働き方に挑戦しました。そこで、社内に向けて「皆さんに代わってメール返信を引き受けます!」と言ってみたら、とても喜ばれました。時間制約があってもチームに貢献することはできるんです。その後は、子どもの成長に合わせて、育児時間を活用し実質30分の時短勤務を経て、現在はフルタイム勤務をしています。
時短って、フルに戻す時も迷いますよね。「小学生になったら学童保育のお迎えは?」「そろそろ経済的にもフルに戻さないと」「キャリアももっと先を目指したい」…時短を始める時も同じですが、結局は「自分はどうしたいのか」が基準です。人生の主人公は、自分。自分の描きたいキャリアや家族で送りたい生活を考えて、自分で選び取ってくださいね。
今回のPoint
- 勤務時間内でできることは積極的に宣言!
- 時短は、時間管理のスキルや生産性を伸ばすチャンス
- 家族との生活やキャリア・経済面を考えて自分で選ぼう