毎日こなしている家事が、ほんのちょっとのコツで楽しく、ラクになる! そんな暮らしのレシピを、「家事えもん」でおなじみのお笑い芸人・松橋周太呂さんが教えてくれるコーナー。
実は調味料検定 “通”の資格ももつ松橋さん。今回は、「なんだか味が物足りない」「味が決まらない」という時に活躍する、調味料のちょい足しワザをご紹介します。
味噌汁にケチャップを1滴
「味噌汁にケチャップ?!」と驚くかもしれません。
カツオと昆布の合わせだしを使うお味噌汁は、カツオの「イノシン酸」と昆布の旨み成分「グルタミン酸」を掛け合わせ、“旨みの相乗効果”が起こります。昔から合わせられてきたカツオと昆布は、科学的にも根拠のあるおいしさなのです。
ですが、忙しい現代人は、顆粒のカツオだしだけでお味噌汁をつくることも増えました。そこで、昆布の代わりに、昆布の旨み成分「グルタミン酸」が含まれているトマトケチャップを加えることで、合わせだしと同じ相乗効果が生まれるのです!
ケチャップの味を感じないほどの1滴を入れれば、旨味だけが引き出せますよ。
また、シンプルにグルタミン酸を加えるなら、昆布茶を少し加えてあげても味がまとまります。その時は、お鍋1杯に小さじ1~1/2くらいを加えてくださいね。
旨みを引き出すなら、トマトの味噌汁がおすすめ
“旨みを引き出す”という意味では、トマト自体をお味噌汁に入れてもOK。少しイタリアンテイストになるので、いつもと違うお味噌汁になります。さっと煮ればフレッシュ感のある味に、しっかり煮込んでクタクタになったら甘みが強い味に…と、トマトの煮込み加減でも楽しめます。
油揚げや大根、キャベツ、タマネギなど、どんな食材と組み合わせても相性がいいのもうれしいですね。
ちなみに、最後にお味噌汁をお椀に盛ってから、オリーブオイル(エキストラバージンオイルだと香りもさらに良いです)や、チーズをほんの少し加えても、味が変わっておいしいですよ。
カレーやシチュー、カルボナーラにほんの少しの味噌
実は味噌もおいしさアップの調味料。
カレーの隠し味、ビーフシチューやクリームシチュー、カルボナーラ等にほんの少しだけ入れてあげると、味噌に含まれる麹のコクと深みが加わって、ぐっとおいしくなります!
ただし、味噌は塩分が強いので、塩加減には気をつけてくださいね。
緑茶や紅茶に、醤油を1滴
醤油には「バラの香り」と同じ成分が含まれています。そのため、1滴たらすと風味を高めてくれます。
バニラアイス・プリンへ醤油を1滴
甘みを引き立て、後味を爽やかにしてくれます。みたらしだんごをイメージしてみてください。甘いものにほんの少しの醤油は、絶品です!
カステラ・スポンジケーキ・マフィン・パイなどへ、醤油を1滴
焼き上げるタイミングで醤油を1滴たらすと、香ばしさが際立ちます。
もしくは、ハケで表面に醤油をうす〜く塗ること。香りと香ばしさが良くなり、口に入れ、ぐっと噛んだ時に奥から甘みが出てきて、味に深みがでます!
ただし、いっぱい塗れば醤油味になってしまうのでご注意を。あくまで“うす〜く”塗ることです。
※調理用のハケがお家にない方は、クッキングシートを重ねて小さく折りたたみ、ハサミで切り込みをたくさん入れたら使い捨てのハケができます。
ぜひ、試してみてくださいね!