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家族と食卓を囲める数は有限だから。1回1回を大切にしてほしい【子どもと向きあう】

今回は、日本で唯一のパパ料理研究家であり、また、家族と一緒に食事をとるライフスタイルを推進する「トモショクProject」プロジェクトリーダーの滝村雅晴さんに、パパ料理やトモショクについてお話を伺います。

滝村 雅晴 さん
株式会社ビストロパパ代表取締役。パパ料理研究家として、家族を幸せにするパパ料理を普及すべく、講演、パパの料理塾、メディア出演など全国で活動。ブログ「ビストロパパ~パパ料理のススメ~」は05年から毎日更新中。農林水産省食育推進会議 専門委員他。

パパ料理とはどんな料理でしょうか?

パパが家族のためにつくる料理です。僕は今まで数えきれないくらいパパ料理をつくってきて、娘たちが小さい頃は、お手伝い未満の「子手伝い」をしてもらいながら、親子で料理を楽しんできました。

そんな僕も、かつては会社人間で、朝から晩まで外食三昧。生活が一変したのは、長女の優梨香が生まれたのがきっかけです。子連れでは外食が難しく、「家でもおいしいものが食べたい!」と料理をはじめました。レシピ本の通りにつくればプロの味になる。それが楽しくて、僕は凝った料理を毎週末つくってご機嫌。妻もきっと喜んでくれているはず!と思ったら、ん?なんか機嫌が悪いぞ…と。

それもそのはず。僕は自分がつくりたいものをつくるだけで、キッチンも散らかしっぱなし。妻に片付けをさせていたんだから。で、気づいたんです。家族のためと思っていたけど、自分がつくっていたのは自己満足のための趣味の料理。それでは家族を喜ばせることはできないんだって。これからは、家族のための「パパ料理」をつくろうと決めたのは、そのときです。

男の趣味の料理とパパ料理は違います。自分のお腹が空いていなくても、妻や子どもがお腹を空かせているな、と気づいてつくるのがパパ料理。大切なのは料理のスキルではなく、家族を思いやる気持ちなんです。パパ料理が広まれば、幸せな家族がもっと増える。そう信じて、パパ料理研究家としての活動を続けています。

トモショクProjectとはどういうものでしょうか?

パパや共働き家族が、家族と共(トモ)に食(ショク)事をとる「トモショク」を増やしていこう!というもので、今年6月、私も所属する父親支援のNPO法人ファザーリング・ジャパンが立ち上げました。

トモショクには良いことがたくさん。家族とコミュニケーションがとれるのはもちろん、一人よりも誰かと一緒に食事をすると「主食・主菜・副菜をそろえて食べる頻度が高く、栄養バランスの良い食事になる」「ストレスが少ない人の割合が高い」などの調査結果もあり、トモショクをすることで、心身ともに健やかになることがわかっています(※1・※2)。

「忙しくてできないよ」と思うかもしれないけれど、そんなパパ・ママにこそ、トモショクをしてほしい。なぜなら、家族で食卓を囲める回数は、有限だから。

僕自身、家族みんなでずっとご飯を食べられると思っていましたが、ある日突然、優梨香が病気で入院。その翌年、8歳で天国へ旅立ちました。以来、食卓に優梨香の姿はなく、僕がつくった料理を食べてもらうことはもうできません。ただ、わが家はこれ以上ないくらい、家族みんなで楽しい食卓を囲んできて、それは本当に良かったと思います。

大好きな家族と食卓を囲めるのは期間限定です。終わりも、いつくるかわかりません。だからこそ「家族とたくさん食卓を囲むことができて、幸せだった!」と思えるように、1回でも多く家族と食事をしてほしいと思います。

忙しくてもトモショクをする良い方法はありますか?

たとえば仕事帰りに「ファミレスに全員集合!」と家族みんなで外食してもいいし、スーパーの総菜や冷食を並べるだけでもいい。単身赴任や出張でいないときは、ネットでつながって一緒に食事をするのも、立派なトモショクです。定時で仕事が終わらなくても、夕食の後や、朝早く起きて仕事をする「トモショク後ワーク」でやりくりしているパパもいますよ。

普段、トモショクをほとんどしないパパ・ママも、まずは一回、やってみることから始めてみましょう。

読者にメッセージをお願いします

もちろん、家族とたくさん食卓を囲めたらいいけれど、トモショクは回数より何よりも、楽しいのが一番です!一回一回を大切に、家族みんなで「今日のトモショク」を楽しんでほしいなと思います。

 

※1農林水産省「食育に関する意識調査」(2017年実施)
※2赤利吉弘ら,成人における年代別・性別の共食頻度と生活習慣,社会参加および精神的健康状態との関連,栄養学雑誌,2015

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